スタエフを配信し始めてそろそろ1カ月になるところです。
以前、ポッドキャストは1年ほど配信継続していたことがあったのですが、今回はスタエフ開始と同時にポッドキャストも再開してみました。
というわけで現在は、スタエフとポッドキャストの両方で音声配信をしています。
そこで、なんでも比較したくなるのが私のクセで(苦笑)。
今回は、ポッドキャストとスタエフを比較してみました。
ポッドキャストとスタエフを配信者として比較してみる
まずは、配信者の立場から、ポッドキャストとスタエフを比較してみたいと思います。
ポッドキャストは複数プラットフォームで配信可能
ポッドキャストとスタエフは、だれでも気軽に音声配信することができるサービスです。その意味では「ネットラジオ」という解釈で、まあ問題ないと思います。
ただ、ポッドキャストは配信システムのことを指しており、特定のアプリのことをいっているのではありません。一方のスタエフは、「スタンドエフエム」というアプリのことを指しています。
ここがちょっとわかりにくい点かも知れませんが、スタエフは「スタエフ」というアプリを通して活動する(配信する/聞く)ことになります。それに対してポッドキャストは、複数のプラットフォームで配信することができるんですね。
「ポッドキャスト」自体は配信システムのことを指しているといいましたが、これを聞くためのプラットフォームはいくつかあります。日本人によく知られているのはアップルのiTunesだと思います。そのほかに、Google Podcastやキャストボックスなど、いろいろなアプリがあります。
ポッドキャストを配信する方法もいくつかあるようですが、私は「Anchor」というツール(アプリ)を使っています。Anchorは録音からBGMの追加、音声の編集までこれ一つでできる優秀ツールです。
しかも、Anchorで作ったポッドキャストを、AppleやGoogle Podcastなどその他のプラットフォームで配信することができます。
ポッドキャストとスタエフではリスナーの属性が違う
ポッドキャストとスタエフの市場を比較した場合、世界全体でみるとポッドキャストの方が圧倒的に規模が大きいです。ポッドキャストは特に英語圏で人気があり、私の周りの英語話者でポッドキャストのことを知らない人はいません。
ところが、ポッドキャストはなかなか日本人には浸透しないんですよね。だから、日本人に限っていえば、アクティブユーザーはポッドキャストよりもスタエフの方が今は多いかもしれません。
そのため、日本人をターゲットとして音声配信するなら、スタエフの方が手ごたえを感じやすいと思われます。
PC操作がしやすいのはポッドキャスト(Anchor)
これは収録音声の編集や配信作業のことをいっているので、厳密にいうとAnchorとスタエフの比較になります。
Anchorはアプリだけで収録から配信まで行うことができますが、PCから音声ファイルをアップロードして配信することもできます。
その点、スタエフは、この記事投稿時点でまだPC操作が限定されます。PCからスタエフに音声ファイルをアップロードして配信することはできますが、予約投稿ができないなど、操作は限定的です。PC上で音声を録音することもできません。
2022年11月記事更新時点では、パソコンからの音声ファイルダウンロードができるようになっています。
聞かれやすい、リスナーの反応がいいのはスタエフ
スタエフはコミュニティ自体がまだ小さいためという理由もあるかもしれませんが、リスナーの反応を得やすいという感触があります。
同じコンテンツをポッドキャストとスタエフで配信すると、よく聞かれていると感じるのもスタエフです。
フォロー機能はポッドキャストとスタエフの両方についています。スタエフにはさらにコメント機能や、配信者に直接メッセージを届けることができる「レター機能」も用意されています。
一方、ポッドキャストは使うアプリによって機能が異なってきます。
全体的に、規模は小さいものの、スタエフの方がリスナーからの反応が得やすい、わかりやすいというメリットがあります。
配信している人もまだそれほど多くないため、やってみると意外に聞かれやすいと感じると思います。
後に述べますが、ライブ機能もあるため、ライブ内で知り合ったユーザーとコメント交換したり、他のユーザーさんとコラボ収録やコラボライブしたりと、ユーザー同士のコミュニティが作りやすい環境になっています。
ポッドキャストとスタエフをリスナーとして比較してみる
次に、リスナーとしてポッドキャストとスタエフを比較してみたいと思います。
ポッドキャストはオフラインでも聞ける
これが、ポッドキャストの特徴の中で私が一番気に入っているポイントです。
ポッドキャストはデバイスに音声をダウンロードすることができるため、オンラインのときに気になるエピソードをダウンロードしておいて、オフラインで聞くことができるんです。
私は移動や旅行のときなど、オフラインでいる時間も多かったりするので、この機能は非常にうれしいです。
スタエフはすべてオンラインで機能するため、オフラインでは使うことができません。
ポッドキャストとスタエフのコンテンツ品質比較
ポッドキャストは英語圏の人に人気だといいました。当然ながら、英語コンテンツは膨大な量です。それに比べると日本語コンテンツは非常に少ないと言わざるを得ません。
スタエフとポッドキャストのコンテンツの傾向にも違いがあります。ポッドキャストには大手メディアも参入しているため、プロフェッショナルな内容が多いです。
誤解しないでほしいのですが、スタエフの方が品質が悪いといっているのではありません。
スタエフは誰でもサクッと収録して配信できるため、その内容の幅が広いです。当然、自分の好みに合わないものや、「これって配信する価値あるの?」といいたくなるような配信もあるかもしれません。
よくいえば、スタエフはカジュアルで親近感を覚える内容が多いといえばよいでしょうか。その一方で、プロ、あるいはセミプロに近いチャンネルもあります。
ポッドキャストとスタエフを収益化の面から比較
ポッドキャストとスタエフを収益化という観点から比較すると、スタエフの方が収益化しやすいという特徴があると思います。
スタエフには、以下のような収益化の方法が用意されています。
- パートナープログラム (SPP):音声再生時間によって報酬発生(審査あり)
- コンテンツ販売:有料音声コンテンツの配信
- メンバーシップ機能:月額課金制
- ギフト機能:投げ銭
一方、ポッドキャストの方はといえば、Anchorで配信するコンテンツに関しては、アメリカ合衆国在住のクリエイターに限りパートナープログラムが試験的に実装されています。配信コンテンツの合間に音声広告を盛り込むという方法ですが、米国以外のポッドキャスターにはまだ利用することができません。
以上を比較してみると、米国在住でない限り、スタエフの方が収益化しやすいと結論付けてよいでしょう。
スタエフの最大の特徴はライブ
ポッドキャストではできなくて、スタエフでは可能なのがライブ、つまり生放送です。
ライブ機能が、スタエフの最大の魅力といってもいいかもしれません。
時間帯にもよりますが、スタエフでは常に誰かがライブ配信しています。その内容もさまざまで、なんらかのテーマについて語るライブもあれば、楽器の練習だったり、雑談するだけのライブもあります。
スタエフでライブとして収録した音声を、アーカイブとして配信することも可能です。
このライブ機能はポッドキャストには搭載されていないので、これだけでもスタエフをやる価値はあるかな、と思っています。
ポッドキャストとスタエフ、どっちがおすすめ?
配信者目線としては、もし日本人をターゲットにするならスタエフの方がやりやすいと感じるはずです。
市場が大きいのはポッドキャストですが、日本人に浸透するまでにはまだ時間がかかりそうだからです。
ただ、スタエフは、スタエフで作成した音声ファイルをパソコンなどに保存することができないため、使いまわしがきかないという欠点があります。今後改善されるかもしれませんが、いつになるかわかりません。
じゃあ、ポッドキャストを並行して配信するのがいいのでは、と思うかもしれませんね。
たしかにポッドキャストの市場の大きさは魅力的ですが、音声配信初心者にとっては、「配信してもなかなか聞かれにくい」と感じる場合が多いと思います。
リスナーが少なければ、継続するのもおっくうになってしまいますよね。
その点スタエフは、ユーザー同士のコミュニケーションがとりやすい工夫がたくさんあるので、初心者でもモチベーションを維持しやすいのではないでしょうか。
サクッと収録できるという気軽さもあるため、まずはスタエフから試してみるといいかもしれませんね。
ポッドキャストとスタエフ比較まとめ
ポッドキャストとスタエフの特徴比較をまとめると、
ポッドキャストの特徴
- 複数プラットフォームでの配信が可能
- 世界的なリスナー数は膨大
- プロ、セミプロ、大手メディアも参入
- ダウンロードしてオフラインで聞ける
- 米国在住に限りパートナープログラムで収益化可能
- PC上で収録・編集・配信が可能
- 音声ファイルをパソコンに保存してバックアップできる
- リスナーとのコミュニケ―ションは取りにくい
- ライブ機能なし
スタエフの特徴
- スタエフアプリ上で収録、編集、配信が可能
- 音声ファイルのダウンロードは不可(自分が配信したコンテンツは可能)
- PC上での操作は限定的
- オフラインでの使用不可
- ユーザー数は少ないが日本人アクティブユーザーは多い
- リスナーとのコミュニケーションがとりやすい
- 収益化の方法が複数ある
- ライブ機能あり
- コンテンツ品質はピンキリ
以上、ポッドキャストとスタエフを比較してみました。どちらもそれぞれに長所と短所がありますね。
先ほどもいいましたが、音声配信をお試し的にやってみたいというなら、スタエフから始めることをおすすめします。
長期的に音声配信をビジネスとして活用したいという場合は、両方を試してみるのがいいかもしれません。また、それぞれで配信内容を分けるのも一つの方法だと思います。ポッドキャストでは収録配信、スタエフではライブをメインに活用するというやり方もありますね。
みなさんの目的とゴールに合わせて、使い方を吟味してみてください。
コメント