Mediumの検索トラフィックが半減しているという記事がありました。私は2019年からMediumライターとして文章を書いていますが、確かにMediumドメインの恩恵を感じたこともあります。
しかし、2019年末からそのパワーが損なわれているということで、これは無視できない情報です。
Medium側もそれは認識しているはずで、そうなると今後新たな施策やポリシー変更が行われる可能性があります。2019年には、収益計測方法が大幅に変更されたばかりなのですが、今年もまたなにか大きな変化があるかもしれませんね。
そこで、一人の利用者でありライターとして、今後のMediumの身の振り方(?)とゆくえなどを考えてみました。
Medium検索トラフィックが激減
人気ブログサービスMediumが検索トラフィック激減! ブランド構築に他社サービス依存は危険【SEO情報まとめ】 | Web担当者Forum https://t.co/BvwOq694eK @webtanforumから
— Mai(はな)@海外在住ライターMedium (@hana_gardener) January 18, 2020
きっかけは上記の記事です。詳しくはリンク先を読んでいただきたいのですが、Mediumの検索トラフィックが激減している事実と、その原因(推測)が語られています。
Mediumというプラットフォームは日本人にはまだなじみが薄いかもしれませんが、英語圏では企業もそのドメインパワーにあやかってページを作っているところがあるようです。企業としての公式ページ的なものを一つのプラットフォームに依存してしまうことの危険性が、上記の記事でも指摘されています。
Medium検索トラフィック減少の原因
Mediumで文章を書いているライターとして気になるのは、その原因です。検索トラフィックが減少したということは、Googleなどの検索エンジンからの評価が著しく下がったということです。モバイルに関しては50%も減少しているのですから、かなりの低評価化ですよね。
その理由として考えられることがいくつか指摘されていますが、そのうちのいくつかはMediumというプラットフォームの構造的なものなので、ユーザーの立場からは何もできることはないでしょう。もしそこにトラフィック激減の原因があるなら、Medium側がなんとかしないといけない問題です。
「クロール・インデックスされにくいサイト構造」という指摘も、ライターとしては気になるところですが、Medium側の改善を待つしかありません。
外部サイトヘの正規化が多いことについて
私が特に気になったのは、「外部サイトへ正規化しているページが多い(全ページの7%)」という点です。「外部サイトヘの正規化」というのは、もともと別サイトにあった自分の記事をMediumにインポート(あるいはコピー)して、Medium上でシェアする場合に起こります。手動で設定する場合には「canonical」設定をします。こうすることで、「Medium上の該当記事ではなく外部サイトの元記事を優先的にインデックスしてください」というメッセージを検索エンジンに送信することができます。
私はけっこうこの方法で、自分の別ブログで書いていた記事をMedium上でシェアしたりしているんですが、以前はMediumの編集画面から「canonical」設定ができていたものの、最近(今年かな?)になって、編集画面から「More settings」を選択したのちに「canonical」設定ができるようになり、その設定方法がちょっと分かりにくくなりました。この地味な仕様変更は、Medium側の「できるだけ外部サイトヘの正規化設定はしてほしくない」というメッセージのような気がします。
外部サイトヘ正規化するということは、Medium上の記事はオリジナルではないということを指定するわけですから、少なくともMediumサイト全体の評価を上げることにはつながらないでしょう。
私の心配事として、今後Mediumが「canonical」設定をした記事は収益化の対象から外すのではないかという危惧があります。
実は以前、別プラットフォーム(英語)で記事を書いていたことがありました(ちなみに、このサイトは2020年1月24日に閉鎖予定。こういうスタイルのプラットフォーム運営はやはり困難なのですね)。そこでも「canonical」設定で外部サイトの記事をシェア公開できる仕組みがあったんですが、途中から「canonical」設定の投稿は収益化対象外と仕様変更されました。これと同じことがMediumでも行われる可能性は否定できないと思います。
ブログで稼ぐ:プラットフォームと自己サイト
Mediumは一種のブログサービスで、無料で文章が書けるプラットフォームです(すべてのコンテンツを読むためには有料会員になる必要あり)。さらに、読者に読まれた時間によって、ライターに収益が配分されるというのが魅力の一つでもあります。つまり、通常のブログアフィリエイトとは異なる収益システムになっているわけです。
私がMediumを始めたのは、広告依存のブログアフィリエイトに限界を感じ始めたことがきっかけです。ネット広告業界においては、いよいよあのGoogleさえもがサードパーティーによるクッキーの利用を2022年までに停止すると発表がありました。
クッキー利用の停止は時代の流れでもあり、止めようがないようですが、それで大きな打撃を受けるのはネット広告業界です。私の知っている限り、数年前「リターゲティング広告」が頻繁に行われていた時期をピークにアドセンス系の広告単価は下がりっぱなしですが、クッキー停止によって広告効果が下がれば、さらなる広告単価の減少やクリック率の低下が予想されます。
だから、広告依存のネットビジネスは、いよいよ先行きが暗いのです。
ですから、Mediumのような広告非表示のサブスクリプション型プラットフォームで、ライターに収益が分配されるシステムは魅力的なんですよね。
そういうわけで、今後もMediumで書くことを辞めるつもりはありませんが、Mediumに関わらず他社プラットフォームに依存するのではなく自己のブログやサイト運営と並行して継続していこうと思っています。
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