グーグルサーチコンソールとアナリティクスをサイトやブログにインストールしているけど、実際どんなふうに使えばいいのか分からない、うまく使いこなせていない、という人は多いと思います。私も初心者のころは、これらのツールを導入したものの一体どう使えばいいのか、どう使い分ければいいのか、全然分かりませんでした。
サーチコンソールもアナリティクスも、日々アップデートされて仕様が変わったりするので、ますます使いこなすのが難しいと感じることもあります。
それでも、サイトやブログを効率よく収益化するために押さえておきたい利用方法があります。今回の記事ではサイト/ブログ運営初心者でも覚えておきたい最低限の使い方と機能についてまとめてみました。
サーチコンソールとアナリティクスの違い
グーグルサーチコンソールとアナリティクスは、どちらもGoogle社が提供する無料ツールです。サイトやブログの運営において、より効率的に収益をアップさせるためには両方ともインストールしておきたいですね。
サーチコンソールとアナリティクスをブログやサイトに紐付けるのはそれほど難しくありません。しかし、インストールしても使いこなせなくては、収益アップにはつながりません。
しかし、この2つのツール、似通っていて、どう違うのか、どう使い分ければいいのかが初心者には分かりにくいですよね。サーチコンソールとアナリティクスの違いを分かりやすく言うと次のような感じになります。
- サーチコンソール:ユーザーがブログやサイトへ訪問するまでの行動を推し量るもの
- アナリティクス:ユーザーがブログやサイトへ訪問した後、ブログ/サイト内での行動を分析するもの
私は実はこういったサイトやブログ分析やデータ解析は苦手な方です。ですので、サーチコンソールもアナリティクスも、できることなら使わずに済ませたいし、できるだけ見たくないというのが本音です。
でも、そんな私でも最低限使っている機能があります。それは、それだけこれらのツールが優秀で、ブログ/サイトへの検索流入を増加させること、結果的にブログ/サイトの収益アップに効果的だと体感しているためです。
ですので、ツールをうまく使いこなせない、その機能をイマイチ理解できていないという人に向けて、「最低限これだけでも使えるといいよ!」という機能に限って紹介します。あくまで最低限の機能紹介なので、使いこなせばもっといろいろなことに役立つ、ということも了解しておいてくださいね。
1.サーチコンソールで押さえておきたい使い方
まず、サーチコンソールですが、これを使ってできることは次のようなこと。
- どんな検索キーワードで、自サイトのどのページが何位に表示されているのか
- 検索結果に表示されたときに、検索者の何%が自サイトを選択クリックしてしているか
- 外部から貼られている自サイトへのリンク
- 検索エンジンGoogleからペナルティを受けていないかどうか
1-1.ブログ/サイトは検索何位?
所有するブログやサイトの検索順位を確認することができます。対象となるブログ/サイトを選び、「検索トラフィック」セクションで「検索アナリティクス」を開いてみましょう。
上記のような画面が表示されるはずです。デフォルトでは「クリック数」にしかチェックが入っていませんが、「表示回数」「CTR」「掲載順位」すべてにチェックマークを入れてみます。それぞれ、以下のことを示しています。
掲載順位:検索結果に表示される順位
クリック数:検索結果に表示されたあなたのブログ/サイトがクリックされた回数
CTR:表示された回数のうちクリックされた率
私のこのブログは、平均掲載順位が28位ですが、表示回数は4,430回で、クリック数が278回なので、クリック率は6.28%となっています。
たとえ掲載順位が高くても、1か月の表示回数が少なければクリック数は増えません。また、表示回数が多くて掲載順位が高くても、クリック回数が少ないとCTRは下がります。これには記事タイトルやその下に表示される概要が魅力的でないということが原因として考えられます。
当然ですが、ここで一番収益を左右するのはクリック数になります。クリック数は要するに検索エンジンからの流入数になるので、これが多ければ多いほどサイト訪問者が増えるということになりますね。
上記の4つの指標は平均数値とブラフによって示されますが、その下には具体的なキーワードごとの分析が表示されます。
左側には実際に検索されているキーワードが並び、右側には数値が並んでいます。この数値の上に表示されている項目の文字をクリックすると、その項目の数値が高い順(もしくは低い順)にキーワードが並べ替えられます。
ここで、表示回数の高い順に並べなおし、表示回数の多いキーワードで掲載順位を上げる工夫を行うことで、検索からのブログ/サイト流入を増やすことができるはずです。
また、一番右側に表示されている「≫」マークをクリックすると、そのキーワードでヒットしている自サイト/ブログのページが表示されます。
1-2.検索に表示されていてもクリックされなければ意味がない
キーワードごとの表示回数、掲載順位とクリック率(CTR)に注目してみましょう。先ほど、検索順位が高くても表示回数が少ないとクリック数は多くならないといいました。
まず、キーワード選定の際に、検索ボリュームの高いキーワードを選ぶことが第一歩になります。検索ボリュームが少ないワードで勝負しても、その対価として得られるメリットは小さい、ということはお分かりいただけるかと思います。
サーチコンソールで表示されているキーワードの中で、あまりにも表示回数が少ないものは、そもそも検索ボリュームが少ない可能性が高いので、これに執着するのは効率的ではありません。表示回数が多いキーワードで検索順位を上げることの方が大切ということになります。
また、表示回数がそれなりにあり、掲載順位が高いのにも関わらずクリック率(CTR)が低いという場合、検索結果で上位に表示されているのに、自ブログ/サイトがクリックされていないということになります。つまりそこで集客し損なっているということですので、これはできるだけ速やかに解決したいものです。
先ほどもチラッと述べましたが、検索結果に表示されている記事タイトルや記事の概要文が、検索者にとって魅力的でないということが原因の一つとして考えられます。
リストの中で、キーワードの右肩にあるマークをクリックすると、その時点での実際の検索結果が表示されます。そこで、検索結果ページに表示されている他サイトのタイトルや概要文を眺めてみるとよいでしょう。自ブログ/サイトに足らないものが見えてくるかもしれません。
1-3.外部リンクを増やしてSEO
自ブログ/サイトへの外部リンクを確認するには、「検索トラフィック」から「サイトへのリンク」の項目を参照します。
外部リンクは、サイト/ブログの評価を左右する要素の一つだといわれています。この外部リンクの数と質を上げることが、SEO対策として未だ有効だという見方が優勢です。ですので、自ブログ/サイトへの外部リンクについても、定期的にチェックしておくことをおすすめします。
また、自作自演でリンクをつけている人は、きちんとグーグルにそのリンクが確認されているかどうかも、ここで確認することができます。
1-4.そもそもペナルティを受けていては何をやってもダメ
検索エンジンは常にアップデートを繰り返していますが、不定期に大規模なアップデートを行うことがあります。その際、何の前触れもなく急に順位が落ちたり上がったりします。順位が上がればラッキーですが、反対に大きく順位を下げると「もしかしてペナルティを受けたのかも?」と心配になりますよね。
そのような場合は、サーチコンソールでペナルティを受けているかどうかの確認ができます。
「検索トラフィック」セクションで「手動による対策」を開いてみてください。もし、本当にペナルティを受けているのだとしたら、ここに何らかのメッセージが表示されるはずです(表示されないこともあるらしい…)。
2.グーグルアナリティクスで押さえておきたい使い方
一方、グーグルアナリティクスで確認できることには、次のようなことがあります。
- ページビュー、訪問者数、サイト内滞在時間、時間帯、地域、デバイス別の割合
- サイト訪問の経路、検索エンジン、SNSから、など
- サイトを訪れたユーザーがどんな風にブログ/サイト内を回遊しているのか
- よく読まれているページや、ユーザー離脱の多いページなど、ページごとの分析
ブログ/サイトへやってくるユーザーは、検索エンジンからやってくるだけではありません。そのほかにも、どこからかのリンクで誘導されたり、ツイッターなどのSNSを通じて流入するユーザーもいます。
そのようなユーザーのトラフィックソース(どこからやってくるのか)や、ブログ/サイト内でのユーザーの行動を把握するのに役立つのがアナリティクスです。
2-1.PVとユニークユーザー、詳細を分析
最も基本的な分析ですが、ページビュー数(ページの閲覧数合計)、ユニークユーザー数(訪問者数)、滞在時間、直帰率などの詳細なデータが把握できます。どの時間帯に訪問者が多いのか、どんな国と地域からのアクセスが多いのか、デバイス(PC、モバイル、タブレット)の割合やページごとの閲覧数を確認できます。
まず最低限押さえておきたいところで、ブログやサイトの収益アップに直接的にかかわるのが、直帰率です。直帰率は、サイト訪問者が1ページのみの閲覧でサイトを離脱している率です。
直帰率が高いということは、多くの訪問者が1ページだけを見てすぐにサイトから離れてしまっているということになります。その記事を最後まで読まずに離脱してしまった可能性も高く、これは検索エンジンからの評価を下げる可能性があります。
ただし、直帰率が高くてもセッション継続時間(サイト滞在時間)が長いという場合は、その1ページがきちんと読まれていて、ユーザーの問題を解決できたために直帰している(ブラウザを閉じた)、とも考えられます。また、最初に訪れたページから広告リンクをクリックした場合にも「直帰」したことになります。
このため、直帰率が高いからと言って一概に悪いとは言えません。しかし、直帰率が高くセッション継続時間が短いという場合は、注意が必要です。
2-2.トラフィックソースを把握しよう
アナリティクスでは、ブログ/サイト訪問者がどこからやってきているのかを確認することができます。「集客」の項目を参照してみましょう。英単語が並ぶのでちょっととっつきにくい感じがしますが、大切なのは「Organic Search」という部分、これが検索からの流入に相当します。
アナリティクスでページビューが増えていても「Direct」からの割合が多いのか「Organic Search」からの割合が多いのかで、意味が異なります。Directは、ページのURLをそのまま打ち込んでやってくるユーザーやブックマーク、お気に入りなどからの流入です。検索エンジンからの訪問者に比べると、コンバージョン(購買やサービス利用)しにくいという特徴があります。
ブログやサイトの収益アップのためには、「Organic Search」つまり検索エンジンからのトラフィック(アクセス)を増やすことが重要です。
2-3.サイト内でユーザーはどんなふうに回遊している?
おもしろいのは、アナリティクスでは実際にユーザーがブログやサイト内でどんなふうにページを回遊しているかを視覚的に見ることができる点です。
これは、アナリティクスの「行動」のセクションにある「行動フロー」で見ることができます。ユーザーがどのページからブログ/サイトにやってきて、次にどのページへ推移し、どのページで離脱するのか、詳細な行動を読み取ることができるのです。
このようにユーザーの行動傾向を分析することで、コンバージョンするページ(収益へ直結するページ)へ誘導するにはどういうふうにブログ/サイトを改善するべきか、戦略を練ることができます。
2-4.ページごとの解析をサイト/ブログ収益化に役立てる
アナリティクスの「行動」→「サイトコンテンツ」→「すべてのページ」から、ページごとの閲覧数や直帰率、滞在時間を検証できます。サイト/ブログ内のどのページがよく読まれていて、どのページの離脱が多いのかが把握できます。
ブログ/サイト内にあまり読まれていないページが多いと、検索エンジンからのサイト評価を下げるといわれていますので、極端にページビューが少ないページがある場合は、コンテンツを見直すか、他のページからリンクを貼ってユーザーを誘導するなどの改善が効果的です。
また離脱率の高いページをピックアップして、他ページへの誘導リンクを加えることで、サイト滞在時間を延ばすことができるかもしません。ただ、ページからの離脱は広告リンクのクリックを意味していることもあります。
広告を含めたサイト内のどのリンクがクリックされたかに関しては、Jetpackを導入している人は「サイト統計情報」の「リンク」セクションで確認するのが速いです。
画像右下に出ているように、A8やアフィbなどのASPも含めて、ブログ/サイト内のリンクが何回クリックされているかを確認できます。
サーチコンソールとアナリティクスを使ってブログ/サイト収益アップ!
サーチコンソールとアナリティクスについて、私がおすすめする最低限の使い方を紹介しました。冒頭でもいいましたが、私はこういった解析ツールを使うのは苦手です。それでも、ここに紹介した機能だけは、かなり役立つので使っています。
使い方がよくわからなくて、これらをインストールしたものの放置したままになっているのでしたら、ぜひ、ここに挙げた機能から試しに使ってみてください。サーチコンソールとアナリティクスには、他にもたくさんの機能があります。少しずつ自分で開拓してみるのもおもしろいですよ。
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